1964年
5月17日(対広島 ダブルヘッダー)
 ダブルヘッダーなので試合前のバットスイングは軽くやった。
 ちょっと気を抜くとバットが少し下から出るのが欠点だ。
 それ以外は、なにも直すところがない。
 ゲームになって大羽のボールに全くタイミングが合わず、三振2つと出来が悪く、王が打てないために負けたと言ってもよいくらいの試合だった。
 王が打てないとチームにこのくらいの重さを感じるのようになったのだから逆に言ったら、王も大変な打者になったものだ。
 第二試合は2本のヒットを打ったが、王本来の打撃にあらず、まだ本当に回復したとは言えない。広島が一番初めに王シフトを敷いたのだが、そのために王の調子が悪くなったということもなく、いまだに3割8分1厘も打っているのだから、王シフトは関係ないと言ってもよいと思う。
 特に最後の打席でSSの横を打ったが、王シフトを敷きながら外角球を投げて打たれるのだから、全く相手は何を考えているのか分からない。
 王といつも話をするのだが、レフトへ流す気持ちになるな、ボールが入って来たら打てば良いので、それでポイントが前ならライトに飛ぶし、少しくい込まれればレフトに飛ぶから何も考えずに打てと教えている。
 監督は二本足にしないとレフトへ打てないから二本足にしてレフトへ打つように私に進言してくれたが、監督は王のバッティングを全然分かっていないのだと思う。
一本足でもレフトへ打てることが。