1964年
3月2日
夜の素振りで二本足はどうしても打てないと言ってきた。これで二度目である。
 一度目は宮崎キャンプ中であったが、このときはまだ練習もしていないし目先のことにこだわらず、来年、再来年に三冠王を取るのだと言ったが、今度は王の言う通りにする。
 なぜなら打つのは王であるから、王の打ちやすい型で打つのが当然である。
 また、一本足になる。今度の一本足はタイミングの取り方は一緒だが、足の上げ方はほんの少しだけで済むと思うとタイミングを外される心配はない。
 “二本足の欠点”
 王の場合からだがボールに乗らない。“間”を取るのに手と足とのタイミングが上手くなかった。
 ステップの際に上体だけで行くのでアンバランスだった。ボールが今までより確かに遠くへ飛ばなかった等で今度の二本足も私の完全な失敗であった。
 私があまりにも理想を追い過ぎて、一本足も満足に出来上がらないうちに、一歩前進したので、今度の
心配になったのである。
 だが、4割打者になるためには、どうしても二本足打法を完成しなければいけない。