1964年
1月29日
 二本足打法になってから、打撃練習をしていても気の毒なくらい精彩がない。だがこれくらいのことで
へこたれては駄目だ。
 これからが本格的な練習でもっと朝晩素振りをしなければいけない。必ず調子は出る。
“技術的”
 一本足のときは上げた足を下ろす(ステップ)と同時に全体の力でボールに集中していたので強い
パンチが出た。それが二本足でやると“ひとま”詰ってしまうのである。
 つまる原因はステップの際に体全体に力が入り過ぎてバットの先端まで力が入らないのが悪い。
つまらないようにするためには、ステップの際に右足がタタミ(地面)すれすれに踏み出せば、腰の回転と
同時にボールに力が集中できる。
 今晩の練習はバックスイングのときにステップした足を初めのスタンスの位置に戻して、ほとんどノー
ステップと同様なスイングをさせたら、スムーズに鋭いスイングが出来た。
“打撃練習”
 マシンバッティングでは二本足でいろいろのタイミングを取ってやっていたが、みな芯に当たった。
この調子だと、また昨年より良くなったと思う。特にノーステップで打ったフォームは私が王に一年目に教
えたものを試みたが、全く文句の付けようのない良いフォームで打った。
(東京オリオンズの榎本選手と同様にほとんどボディスイングをしないで、何でタイミングを取っている
のか分からないようなフォームである)